【感想】 蹴りたい背中 (綿矢りさ著)
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昔話題になっていたことを思い出して、ふと読んでみることに。
綿矢りさの作品はこれが初めて。
表現が独特な点は印象的でした。
ただ正直腑に落ちなかった点もあったので、そこも含めて書きます。
以下感想です。
【19歳で芥川賞】
やはりこの事実はすごいことなんでしょう。
小説などを書いたことがない僕からすれば、
ただ驚くばかりです。
当時19だった自分にこの文章が書けただろうか。
いや、無理!笑
それだけにこの点は本当にすごいと思います。
【リアリティが感じられなかった点】
何点か違和感を覚える場面がありました。
①にな川の背中をハツが蹴った時の言い訳。
ⅰ)「瞬間、足の裏に、背骨の確かな感触があった。」
→にな川の背中を蹴る。
ⅱ)「軽く肩を叩こうとしたんだけど。」
→この嘘でにな川を納得させる。
いやいや笑
足で蹴って、軽く肩を叩こうって言い訳は無理があるでしょ。
そこに違和感を覚えないにな川にも違和感。
②ハツがにな川の唇を舐めた場面。
にな川、そのことに触れない!笑
普通なら、「茫然とした。」「なにしてんの・・」ぐらいのクッションが
あってもいいはずなのに、それがない。
いくらにな川が少しズレテいるとしても、ここにも違和感。
③絹代がにな川に嫌悪感を表さない理由がわからない。
これは別に悪いことではないと思います。
ただ周りの目を強く気にする人にとって、いわゆるクラスカーストが低い人と
つるむことには、多少の抵抗があるはずなのでは?
しかし実際はそんな描写はなく、すんなりにな川と交流。
なんだかなーと思いました。
普段本を読むときは、細かな矛盾やリアリティが気になることはあまりありません。
ただ、この本では多くの違和感を覚えました。
個人的には、もう少し丁寧な描写があっても良かったのではと。
ただ仮にも芥川賞受賞作品なので、何かそれにも意図があるのでしょうか笑
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